ASA底面に発生する染み模様についての考察と対策
とみます(@20tomimasu)です。
ASAフィラメントを使った3Dプリンタの造形に悩んでいます。
底面にどうしても雨染みのような模様が付いてしまい。
ビルドプレートを洗浄しても変わりなし。
どうも熱の逃げが無いと発生するっぽく。対策を残しておきます。
ASAフィラメントによる底面染み模様問題
↑薄く、細長いモノを造形した際に、中心に染みのような模様が発生してしまい。
これまでノズル0.4mmでは発生しなかったので、ノズル0.2mmの特有かと思われる。
(もちろん、PLAでは発生しておらず、ASAを使った場合に発生している。)
モノの向きを変えて印刷しても同じように発生することから、ビルドプレートの汚れは関係が無い。
(洗浄しても、新品にしても、同様に発生している。)
3D効果転写シートに変更するとツルツルになったものの、造形物が反っちゃうのよね。
ASAの条件出しは難しそうだから、従来のBambuのテクスチャPEIで何とかできないだろうか…
試行錯誤した結果↓
ASA染みの原因と考察
↑設定条件を色々と試した結果、染みを消すことができた。
どうも、熱の逃げ道が無いために、底面1層目の塗り方次第で、染みが発生していると結論付けた。
デフォルト設定では、
- 底面パターンが単調
となっているため、隅から隅まで往復するような塗り方であった。
その場合、熱の逃げ道がないためか、
中心部がほんの少し浮いて、その僅かな高低差が、染みみたいな模様を発生させているのでは?
と考察している。
対策としては↓
ASA底面染みの対策
↑スライサーソフトで、底面パターンを変更してあげればOK。
塗り方をプレビューで確認しつつ、良さそうなパターンを探った結果、
- アルキメデス螺旋
で上手く行った。
よく観察すると、
印刷物の底面の中心部が円形になっており、
これが、おそらく、等方的に熱を逃がしやすいのかと。
と思っていたら、再現性が無い…
たまに失敗する。
他のパターンとしては、
- ヒルベルト空間
- オクラグラムスパイラル
も、染み模様を低減できるかもしれないので、実験していくかー
おわりに
以上「ASA底面に発生する染み模様についての考察と対策」でした。
3Dプリンタは自動化によって幾分と楽になったけど、
条件出しには、工学的な知見が必要とされるのかもですね。
CAD設計ができても、いざ造形すると、多々問題が発生してしまい。
両者を切り離して考えることはできなく、設計~条件出しの双方の知見といえば良いのかな、
造形環境や条件に適した設計が必要とされるので、一貫した知識がいるのかもしれません。
日々鍛錬していければ。
それでは、また。