とみます(@20tomimasu)です。
前回に引き続き、VIX投資の戦略を考えていきます。
「含み益」は出ているけど、出口が見えねー、…
は、さすがに「まずい」ので、売買戦略を立てていきます。
前提は「米国VIベアETF(SVXY)」の長期ホールドです。
頭の中の売買イメージを、「図」と「数字」に落とし込みます。
売買プランを書き出せ
最初で、最も大切なステップ。
具体的なプランを書かなければならない。
もしできなければ、日中に、自分のそのときの感情に合わせて容易に、売買ポジションを変えてしまいがちだ。
あなたは、ニュースの記事やブローカー、友人のちょっとした一言が原因で、感情的な行動をとってしまう自分に気付くだろう。
これ聞いて「ギクっ」としない?
まさに、自分のことじゃん、って。w
くじらっきーさんにも、口を酸っぱく、言われている。w
んで、さっきの引用は「カプランの売買戦略」より。
オプション取引をする上で、参考にしている本↓
3年前に、購入しているが、今でも「大切なこと」を教えてくれる。
稼いでいるトレーダーは、みんな、同じことを言うのね…。
高くて価値のある本。
んで、前回、小資本の会社員でも「米国VIベアETF」で稼ぐ方法について書いた。
が、売買戦略がない。
特に、出口戦略。
これは、マズイ。
利確は「欲望との闘い」で、最も難しい。
そこで、出口戦略について、考えてみた。
VIX投資に使える指標?
今回「1ヵ月VIX先物 / 3ヵ月VIX先物」の割合に注目。
VIX/VXV。
「VIX/VIX3M」なんて、呼ばれ方も。
短期を中期で割ることの…
つまり「短期VIXの過熱感」を示している。
オプション戦略でいう「カレンダースプレッド」に、近い感じ。
「期先のオプション価格」の上げが小さいにも関わらず、「期近のオプション価格」が顕著に上がるとき。
(期近を売って、期先を買う。)
利益の出やすいスプレッドとして、有名。
期近、つまり、短期の過熱時は、最高のボラティリティ、(最高の売り時…)
逆に、安定時は、利確ポイントになる?
と、考えた。
これを、使えないだろうか。
ってことで、サクッと、統計処理を。
10年間のVIX/VXV (VIX/VIX3M)
↑エクセルで作ってみた。
正確な期間は「2007.12.4~2018.8.24」。
プロット点は「2,701」個。(約10年分)。
会社員であるため、米市場の開いたとき「始値」(日本時間22:30)のデータを用いていく。
(深夜に、チャートを見たくない。)
約10年間分のデータだ。
リーマンショックも加味しているのが特徴。
ただ、去年、2017年のような相場だった場合、状況が全然異なる。
赤い枠が「2017年」。拡大すると↓
2017年のVIX/VXV (VIX/VIX3M)
↑低っ。
(縦軸、変えてない)。
短期的な過熱感は、ほとんどなかった。
「0.8」を中心に、上下している。
S&P500を見ても、理想的な上昇トレンド。
なので、どちらのモデルを使うかが、悩ましい…
これからも「上昇トレンド」を継続するなら「2017年モデル」。
もし、上昇トレンドが終わったら、「10年間モデル」に切り替えるのがいいのかなぁ。
まあ、ヒストグラムも、見ておこう↓
10年間のVIX/VXV (VIX/VIX3M)のヒストグラム
↑約10年間、2701プロット。日足データの始値。
0.05ステップにおける、プロット数を数えたモノ。
お、正規分布、いけるか。
ってことで、サクッと↓
おぉ、良い感じ。
- ave = 0.9108
- σ = 0.0859。
ところが、2017年は…↓
2017年のVIX/VXV (VIX/VIX3M)のヒストグラム
↑んぎゃ、左に偏っている…。2017年は。
しかも、ステップ幅の見直しが必要。
もう少し、細かく。
0.02で↓
↑うーん、それっぽくは、なったけど。
一応、正規分布モデルに、合わせる…↓
↑まあ、微妙。w
- ave = 0.8269
- σ = 0.0525
使えなくはないか。
これを参考にしつつ。
2017年モデルの売買戦略
↑2017年モデルを、まとめておこう。
ザックリ言って、
- <0.80は、短期的な過熱感の無い、市場参加者の売買状況。
- 0.80<0.90は、短期的な過熱感が、ほどほどの、市場参加者の売買状況。
- 0.90< は、短期的な過熱感のある、市場参加者の売買状況。
かな。
これを売買戦略に落とし込むと…↓
VIX/VIX3M | 2017年の確率 | 売買戦略 |
<0.80 | 34.2% (20.7+9.5+4.0) | 現在保有するポジションに対し、20%利確 |
<0.78 | 13.5% (9.5+4.0) | 現在保有するポジションに対し、30%利確 |
<0.76 | 4.0% | 現在保有するポジションに対し、90%利確 |
↑今回は、利確(出口)だけ。
一応、VIXショック前、
- 2018/1/27に「0.77」
- 2018/1/4に「0.74」(単純に、正月で、市場参加者が少ないためか?)
と、出ている。
まるで「嵐の前の静けさ」である。
だからと言って、平穏な時(<0.80)、SVXYを利確し過ぎるのは、ナンセンスな気もする。
(毎日のタイムディケイ(時間的価値の損失)によって、上昇していくし、VIXショック後、特に、SVXYは、安値にいるわけだから…)
ってことで、
保有しているポジションの「%」を利確していくのがいいのかなと。
それらを加味して、目安として、
- 20%
- 30%
- 90%
と決めた。
同様に、買いエントリーは、
- 0.90<
を目安にして、買い増していくイメージ。
その時の、S&P500の「節目」を確認しつつ…
かな。
うーん「ルール化」できたような、できていないような。
懸念と注意点
- 2017年の上昇トレンドを仮定している。
- ↑現在、最高値を維持しているので、いけるとこまで、このモデルを使おうかー。
- 仮に、上昇トレンドを終えた場合、10年モデル(あるいは、別のモデル)に切り替える必要がある。
- と、いっても、平均値と偏差が変わるだけかと。(むしろ、より正規分布に近づく…)
- S&P500のテクニカル分析と併用して。
- 連続して、(長い間)、指定した区間に、納まり続ける場合は?
- ポジション枚数は、ゼロにならないので、金融ショック時も被害を受ける可能性がある。
- ↑VIXショック時は、1月に「97%」を売っていることになるので、被害は最小限にできるが、リーマン時は、利益が吹き飛ぶ可能性がある。(モデルが異なる。)
かなあ。
試しに、2017年~2018年で行った場合を、シミュレートしてみようかな。
おわりに
以上「VIX投資の売買プランを考える」でした。
柔軟に対応していく必要はありますが、かなり頭の中がスッキリしました。
始値を見て、直ぐ判断できる、ってのも、会社員にとって嬉しいですし。
ポジションを持つと、死ぬ気で考えますね。w
身銭を切るのが、一番、金融リテラシーを高めるんだと思います。
気長に期待していきます。
読者にも、幸あれ~
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おかげさまで「680名」を超えました。
いつもありがとうございます。
これからもガンガン発信していきますので、どうぞよろしくお願いします。
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それでは、また。